銀行大倒産時代の幕開け

 
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銀行大倒産時代の幕開けとは

 
日本の銀行は、20年以上も国の「銀行は潰す」という政策により苦しんできましたが、そろそろ、体力を消耗し切り、事業の継続が困難(倒産する)になる銀行が出てきそうです。
その結果、地方のゾンビ企業も淘汰され、地方経済の崩壊から日本経済の崩壊へと続く、急激な経済規模の縮小と景気の悪化という急激なマイナスの直滑降時代の幕開けになりそうです。
また、新型コロナウイルスの感染拡大で、多くの業種が苦境に立たされる中、地方銀行を始めとする地域金融機関の存在感が増していますが、拙速な融資の拡大は、不良債権を生み、地域金融機関の破綻、ひいては地域経済の崩壊を招く危険性があり、この存在感が増す状況は諸刃の剣と言えます。
地域の金融機関は、地域経済の崩壊という大爆発を引き起こす弾薬庫になりつつあります。


銀行が直面している苦境

現在の日本の銀行が直面してる最大のリスクは、融資事業という銀行の本業中の本業の不振にありますがその理由は、日本銀行が継続する異次元金融緩和によって超低金利環境が続き、貸出金を急増させても得られる金利収入が得られないという異常時代が20年以上続いていることです。
現在の日本の
銀行は、コアとなる国債運用からの利益が見込めない状態で、為替リスクのある外債運用には手を出せず、昔、買った株式を売り続けているのが実情ですが、これは、超低金利政策が続く限り金融機関による株売りが続くということですが、保有株が底をついたり大きな値下がりで売れなくなった時、本当の意味での銀行の危機が訪れますので、その段階で、銀行の息の根は完全に止まります。
また、企業倒産が少なく、融資の貸し倒れに備える引当金などの与信コストが、この数年は、殆どかかりませんでしたが、景気の曲がり角が意識される中、与信コストも上がってきており、銀行が、経営統合などで不良資産を整理すれば、ゾンビ企業が成仏することになりますが、統合銀行と赤字企業から、どれだけの労働力が整理されるのかも大きな問題になります。

自助努力が必要なのは日本政府

これが日本経済の実態であり「危ない地方銀行(第一地銀)を避けていれば、自分は無事だと言うことにはならない」のが現実ですが、それらの銀行を支えるべき日銀は、年間GDPを超えるバランスシートを持ち、マイナス金利政策で、24年間の失敗を取り返そうにも打つ手がなく、日銀を支える日本政府は民間以上の大赤字でそれが30年も続き、財政再建や債務返済には民間の資産を当てにするしかない状態です。
政府が、閣議決定した「骨太の方針」と成長戦略にて、地方銀行(第一地銀)の再編を促す独占禁止法の例外ルールが盛り込まれましたので、これを、素直に読み解くと、本格的な地方銀行(第一地銀)の消滅ラッシュのゴングが鳴ったことになります。

無風だった地方銀行(第一地銀)で始まる統廃合

日本国内の銀行の数は、平成になってから激減しており、都市銀行は、12行が4行に、第二地銀と呼ばれた中規模以下の地方銀行は、68行から40行へと統合縮減が進みましたが、地方銀行(第一地銀)は、64行のまま維持され時間が経過した状況ですが、この地方銀行(第一地銀)に関して、金融庁が、2018年に、今後の地方46都道府県ごとに存続可能な銀行数をシミュレーションしています。
このシミュレーションによると、神奈川、愛知、大阪などの大都市圏にある10府県で生き残れる銀行は2行程度、13都道府県がかろうじて1行、都市圏から外れた23県では地方銀行(第一地銀)は消滅という、極めて悲観的な内容になっていますが、報告書の中身は、人口減少の進展が地方銀行(第一地銀)の本業である貸出残高を大幅に減少させるという内容になっており、このままでは、地方銀行(第一地銀)の数は半減しますので、金融庁の考えは、先んじて統合化することで、何とか生き残れる地方銀行(第一地銀)を残そうというのが狙いであると考えられます。

日銀のマイナス金利政策が地方銀行を追い詰めた

「銀行というのは、規模が大きければ資金量もあって貸出先も豊富で、それなりに儲かる商売」という安易なイメージが、市場にも利用者にも定着化しているように思われますが、銀行業は、長期・短期の金利差があって始めて成立する事業ですので、リーマン・ショック後に、先進主要国を中心に中央銀行が中心となって緩和政策を大幅に拡大し、ほとんどゼロ金利を強烈に推進した結果、国を問わず銀行は、非常に窮地に立たされているのが現実です。
リテール銀行であればあるほど、その収益率は下がる一方になっており、日本の地方銀行(第一地銀)も同じ状況に追い込まれていますので、ダメな銀行同士を統合しても収益性が上がるはずもなく、一時的には、生き残ったように見えても、いずれ、経営問題が顕在化してきます。
とくに日本では「アベノミクス」という何の根拠もない経済政策が始まったのと時を同じくして日本銀行が強力に推し進めた未曽有の金融緩和政策は、地方銀行(第一地銀)に限らず、すべての銀行をかなり疲弊化させています。
メガバンクですら、自社のATMのネットワークを維持するだけのコストを負担できないという驚くべき状況に陥っているわけですから、地方銀行(第一地銀)の具合が悪くなるのは当然といえます。
日本銀行の分析では、現在ある地方銀行(第一地銀)のほぼ6割は、今後10年で最終赤字に陥る見通しで、それらが、消滅する前に統合化することで絶滅を防ぎたいという日本銀行サイドの焦りも感じられますが、ダメなもの同士を統合化しても状況は変わらず、異なるビジネスモデルを創出しないかぎり、早晩、地方銀行(第一地銀)は消えていく運命にあると思われます。

儲からない地方銀行がやらかす外債投資も最悪の結果

新型コロナウイルス感染拡大の影響は、地銀の有価証券運用益にも及ぶとみられ、FXの視点で見た場合、今の時代、メガバンクやゆうちょ銀行もCLOなどに手を出しているので、地方銀行が似たような行動を取るのは仕方ないでしょうが、地方銀行が行っている断末魔のイールド・ハンティングによる外債投資もかなり問題であり、アメリカ国債ひとつとってみても、価格が下落する矢先に大量購入して、結局、損切で売り飛ばす羽目になったり、年度末が近づくと、撤退資金の円転引きあげから妙な円高が示現するといった不思議な事態も引き起こす始末ですので、地方銀行を取り巻く状況は、刻一刻と悪化しており、恐らく10年もかからず、国内における銀行業は更なる窮地に立たされると思われます。
この状況に、当事者である地方銀行が、最も、焦り狂っていると思われますが、決定打になるような改善策が見つかっておらず、地方銀行は、このまま、絶滅に向かっていく気配が濃厚であり、安定投資先として地方銀行が保有してきた日本国債の多くが、今後2~3年で償還期限を迎えることから再投資先を検討する必要もありますが、地方銀行の多くは、償還資金を、国内株式や社債に再投資する予定と回答していますので、こちらについても、もっと具体的な対策や運用方法を考えておく必要があると思います。

八方塞がりの金融機関が打つ博打

八方塞がりの地方銀行などの地域金融機関に突然降って湧いてきたのが、新型コロナウイルス対策の緊急融資ですが、心配なのが融資に伴う信用リスクですが、緊急融資に殺到するのは、すでに資金繰りに困窮し返済能力が疑わしい限界(ゾンビ)企業なので、今回の緊急融資で延命できても、1年後には、返済不能になり、当該金融機関は大量の不良債権を抱え込む可能性が高いと思われますが、実際に、一か八かの博打で融資を実行している地域金融機関は、かなりの数が存在します。

住宅ローン破綻者続出

近年、住宅ローンやシェアハウス向け融資など不動産関連事業に活路を求める地方銀行も増えてきましたが、不動産関連事業は、リスクが大きく不良債権が増加し、かえって経営を混乱させているケースも目立ちます。
また
、新型コロナウイルスの感染拡大問題により、今後、日本でも、リストラで職を失う会社員が増えることは確実であり40万人以上の失業者が発生するという試算もありますが、職を失わなくても、ボーナスは、かなり減額される可能性が高いので、ボーナスが支給される7月上旬には、住宅ローンの滞納者が続出すると懸念されています。
他にも、
今回の緊急経済対策のために国は数十兆円に上る国債を新規発行する予定ですが、市場で国債の消化が不調だと金利は軽く数%上昇するので、現在、住宅ローンを、変動金利で借りている人たちは、金利の上昇により住宅ローンを払えなくなり、彼らは、破綻予備軍になる恐れもでてきますが、大多数の人は、予備軍では済まされず、高い確率で、破綻します。
しかも、
ここを乗り切っても、2008年以前に高い金利で住宅ローンを借りていた人たちが借り換え等により実数の大幅な減少または実質的に消滅しますので、2009年以降に住宅ローンを組んだ人たち(金融機関から見た場合、スーパー薄利または赤字の人たち)の借入金利が、2023年には、一気に上昇する可能性が非常に高いですので、今年や来年を乗り切った人たちも、2023年には「ジ・エンド」になり、たちまち滞納する人が続出します。 
 

銀行大倒産時代の幕開けについて

新型コロナウイルス感染拡大による急速な世界経済の悪化は、長引く低金利で厳しい経営環境下にある地方銀行に追い打ちをかける可能性があり、融資先企業の破綻や有価証券運用での損失により、上場廃止や破綻に追い込まれる地方銀行も出てくる可能性も高くなってきており、地方銀行の破綻リスクは、かってないほど高まっており、地方銀行の破綻は、そのまま、既存株主の実質持ち分がゼロ(ただの紙切れ)になることになります。
地方銀行が沈めば、その地方のビジネスも沈む」と良く言われますが、日本には銀行が多すぎです。
地方銀行が全滅しても、第二地銀、信用金庫や信用組合、外資系、ゆうちょ銀行、メガバンク、ネットバンクも数多くありますので日本の人口に対して明らかに多すぎです。
その数ある銀行の中で、自助努力をせずに、胡坐をかいていた地方銀行が淘汰されるのは自然の摂理であり、これは、第二地銀や信用金庫、信用組合も同様になります。
これだけ、銀行が多い世の中であれば「地方銀行が沈んでも、その地方のビジネスは沈むことはなく、他の地方銀行等が、そのポジションに入れ替わるだけ」になりますので、そうなると、尚更、地方銀行を残す必要性が薄れていきます。
この危機に対し、本気で生き残るための努力をしている地方銀行は、社会的なマイナス要因が起きても生き残る筈であり、社会的マイナス要因により消滅(倒産)する地方銀行は、胡坐をかいてきた結果の市場からの退場と言えます。
日本という国が崩壊する危機に直面しているわけですから、地方銀行の消滅や倒産は、小さな問題と言えいまだに「自行が無くなったら、この地域の経済は立ち行かなくなる」「自分達がこの地域の経済を支えている」などという勘違いも甚だしい考えを持っている地方銀行は、今すぐに市場より退場して貰った方が、その地方の経済は活性化する可能性があります。
民間企業の殆どは、借り入れなどに頼らずに自助努力で生き残るために日々、試行錯誤しているのですから、地域金融機関が「最後は何とかしてくれる」と行政に頼り切って自助努力を怠れば、その金融機関は考えることを放棄した段階で、タダの金貸しになり下がります。
そのような、ゾンビ地方自治体と同レベルの低次元な金貸しは、1日も早く市場から退場すべきであり、
格付け会社ムーディーズ・ジャパンは17日、第四銀行(新潟県)、百十四銀行(香川県)、山陰合同銀行(島根県)の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更しましたが、これら3行は、小売りや宿泊、飲食サービス業のエクスポージャーが大きく、新型コロナウイルス感染拡大問題が、終息後も本拠を置く県の経済成長率が「感染拡大前の水準に回復するのは容易でない」と判断された結果になりますがこの格付けダウンは、この3行だけの問題ではなく、国内の地方銀行を始めとするすべての地域金融機関に当てはまります。