温泉熱 活用事業

 
 

温泉熱とは


温泉がわき出る井戸は、全国に27,000本以上が存在しており、温泉熱は、地域固有の熱源として高いポテンシャルを持ち、多段階での有効活用が可能な自然エネルギーになります。
また、近年では、温泉旅館や日帰り温浴施設だけにとどまらず、観光施設や商業施設でも、温泉熱を熱・電気エネルギーとして利用する、という事例も増えてきていますが、その有効活用は、必ずしも進んではおらず、今後、温泉熱を有効に活用していく取組みが期待されています。

温泉熱の有効活用

日本では、古くから温泉が地中から運んでくる熱を、煮炊きや暖房など生活の一部として有効に活用してきましたが、近年では、技術の発展に伴い、温泉熱のさらなる有効活用が可能となり、農業ハウスや道路融雪など活用の幅も広がってきています。
地域共有の自然資源である温泉熱を有効活用することで、化石燃料の使用量を削減させ、地球温暖化対策や省エネに貢献するだけでなく、経済性の確保と環境負荷の低減が両立した街づくりや地域の新産業の創出、地域のイメージ向上などの地域活性化にも貢献できる可能性が増してきましたので、 現在は、ほとんど活用されずに排熱されている温泉熱を、コージェネレーションなどに活用し、さらに、広い分野での有効活用を促進する必要があります。

温泉熱利用

日本では、昔から、温泉は、浴用や観光資源として多くの人々に利用されてきましたが、温泉熱は、入浴に適した温度の熱のみが利用されるだけで、使われずに捨てられている熱がたくさんあり、例えば、高温温泉を浴用に使うために水を足したりして、わざわざ冷まして温度を下げているにも関わらず、シャワーで使うお湯を作るために、化石燃料を使って水を沸かすという非常に無駄が多く、かつ、地球温暖化の抑制につながらない非生産的な使われ方がされてきています。
この場合、入浴に使った後の温泉は、そのまま捨てるしかなく、日本では、昔から温泉を、地域で活用していますが、実際の使用量に見合った配湯温度や流量を見直さずに、温泉が出るようになった当時のまま運用している、ことが非常に多いので、温泉熱の持つポテンシャルを十分に活用しているとは言い切れない状態が長い間、続いています。
当時に比べ、飛躍的に技術が進歩した現在では、
このような未利用だった温泉熱を、暖房やシャワー、融雪、農業などに活用することで、光熱費・CO2排出量の削減、地域活性化が期待でき、かつ、世界的な問題になっている地球温暖化の抑制効果も期待できます。

温泉熱ポテンシャル


温泉が保有している熱量を温泉熱ポテンシャルと言いますが、熱量は、移動する熱の流れを数値化したものであり、主に流量と温度差により決まり、流量が多いほど、また、温度差が大きいほど熱量は大きくなります。
温泉熱ポテンシャルは、温度差が大きくなる寒冷地や冬期の利用がより効果が大きく、温泉温度が高い場合には、さらなる温泉熱ポテンシャルが見込まれることから、より多くの効果が期待できます。
このように、温泉熱は、地域固有の熱源として大きな活用可能性をもっています。

温泉熱利用技術


温泉熱利用は、使用する温泉温度によって利用できる技術や方法が異なり、発電利用、ヒートポンプを活用した温泉加温・暖房利用、 温泉排湯を融雪に利用するなどの個別施設での利用、温泉と熱交換した温水を地域に供給する面的な利用など、さまざまな方法があげられ、
他にも、温泉熱を活用した食品の発酵や製造、木材の乾燥などがあり、 その活用可能性は非常に大きいです。

ヒートポンプ
 
ヒートポンプとは、電気などのエネルギーにより低温部分から高温部分へと熱を移動させる装置であり
 その
多くは、電動の圧縮機を利用したものになります。
 このシステムは、圧縮機、蒸発器、凝縮器、膨張弁の4つの要素と、これらを結ぶ配管から構成されて
 おり、この配管の中を冷媒が循環します。
 
冷媒は、蒸発器で空気などの熱源から熱を吸収し、蒸発して圧縮機に吸い込まれ、高温・ 高圧のガス
 に圧縮されて凝縮器に送られ、
ここで、冷媒は熱を放出して液体になり、さらに、膨張弁で減圧されて
 蒸発器に戻ります。
 
ヒートポンプは、 こうした冷媒ガスの圧縮・凝縮の繰り返しにより、熱の移動を行う装置であり、
 の際に使用する電気は、熱エネルギーとしてではなく、動力源としてのみ使用されるため、一般に、消
 費電力の約 3〜6 倍の熱を昇温して移動することが可能であり省エネルギーにつながります。

バイナリー発電
 
バイナリー発電とは、地中の熱水などを用いて、水よりも沸点が低い作業 流体(液体)を加熱し、こ
 れによって作られた高圧の蒸気によりタービンを 回して発電を行う装置のことであり、
このシステム
 は、蒸発器、凝縮器、タービン発電機の3つの要素と、これらを結ぶ配管から構成されており、この配
 管の中を作業流体が循環します。
 
タービンを通過した作業流体(気体)は、凝縮器で冷却されて液体となり、 再び、地中の熱水などの
 熱で気体となってタービンを通過するというサイク ルになっており、
従来の水を作業流体とする地熱
 発電より、浅い地中の熱源を利用できることから、探査や掘削が容易であり、初期投資負担が軽減で
 きる、という特徴があります。

温泉付随可燃性天然ガスコージェネレーション 
 温泉付随可燃性天然ガスコージェネレーションとは、温泉に付随する可燃性天然ガスを燃料として発電
 を行い、その際に発生する排熱を給湯や暖房に利用するシステムであり、
気水分離装置(ガスセパレー
 ター)を使って、温泉水から天然ガスを分離し、この天然ガスを燃料としてガスエンジンを稼働させ、
 電力を生成します。

その他の応用技術 カスケード利用(多段階利用)
 
一度、温泉熱として利用した後に、利用後の温泉温度に応じて熱を二次利用、三次利用と多段階に活用
 するシステムであり、
多段階な熱利用方法の例としては、バイナリー発電などに利用した後の温泉を、
 栽培、養殖、 融雪などの温度レベルが低い用途に活用する方法があり、
バイナリー発電として利用し
 た後、浴用に利用するには温度が高すぎる場合、発電利用後の温泉を使って熱交換器で採熱し、温水を
 作り温度を下げ、その後浴用利用に利用する方法により、
温泉の未利用熱を最大限活用することが可能
 になります。

温泉熱について


温泉熱は、固定価格買取制度(FIT制度)が始まるまでは、日本人のとつて、一番、身近な自然エネルギーだったと思います。
しかし、一番、身近にありながら、既存の利権などにより、ポテンシャルは高いのに、普及しないという側面も持ち合わせています。
地熱発電は、既存の温泉利権者や地方自治体が主張するように、新設で大規模なボーリングなどを行う場合、温泉の枯渇問題や環境破壊問題が危惧されるのは当然の話です。
しかし、温泉熱であれば、すでに、湧き出している温泉の熱を利用するシステムなどで、地熱発電と混在して事業化を反対するのは、大きな間違いであり、温泉利権者や地方自治体は、大きなチャンスを自ら捨てているのと同様になります。
表現は非常に悪いですが、温泉旅館に、温泉熱や温泉発電が設置されていれば、今回の新型コロナウイルス感染拡大により、客足が大幅に減少しても、固定価格買取制度(FIT制度)による売電益により、収益は得られます。
また、近隣の魚の養殖場や施設などに温泉を販売する、農家などにコージェネレーションで熱を販売する、一般家庭などに温泉を販売する、など、事業の多角化を行えば、非常に有益な自然の恵みになるのが温泉になりますので、既存権益者や地方自治体は、温泉の持つポテンシャルをいかに引き出すかに意識を集中させるべきです。
 



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