|

(資料引用:クールネット東京)
太陽熱利用とは? |
太陽熱利用システムとは、太陽エネルギーを利用して水や空気をあたため、給湯や冷暖房に利用するシステムです。
太陽の熱を直接利用するため効率が良く、機種や設置条件にもよりますが、冬季の晴天日で40~50℃程度、夏季の場合60~70℃程度に水を温めることが可能です。
太陽熱で温めた水温が低いときはガス給湯器などの補助熱源を利用して加温しますが、この場合でも水から温めるよりも燃費を節約することができるので、ガスや電気の節約とCO2を排出しないため地球温暖化対策の面からも注目されています。
パネル変換率 |
![]() |
太陽熱利用のメリット |
延床面積150㎡の一般的な戸建住宅に集熱面積4㎡の太陽熱利用システムを導入
した場合)、戸建住宅で年間7,831MJの太陽熱を利用できます。
これにより、都市ガスでは191立方メートル、LPガスでは88立方メートルの利
用量を削減でき、CO2排出量に換算すると435kg-CO2~528kg-CO2
の削減が可能です。
この削減量は、杉の木約30~40本分の年間CO2吸収量に相当します。
② エネルギー変換効率が高い
太陽のエネルギーを直接熱として利用するためエネルギー変換効率がよく、日射エ
ネルギーの約40~60%を熱として利用できます。
集熱器(屋根の上に設置し、太陽の熱を集めるパネル)4㎡のシステムで、戸建住
宅の給湯の4割程度をまかなうことができます。
③狭い屋根でも設置が可能
太陽光発電システムの設置に必要な面積は、3kWのシステムで約20~30㎡程度。
太陽熱利用システムの集熱器の設置面積は約4~6㎡(液体式の場合)。
太陽熱利用システムの種類 |
■ 太陽熱温水器:集熱器と貯湯槽が一体。
■ ソーラーシステム:①屋根の上で太陽の熱を集める集熱器。
②お湯を貯める貯湯槽・熱をためる蓄熱槽とが分離している。
太陽熱温水器(自然循環式)
太陽熱温水器(自然循環式)は、集熱器と貯湯槽が一体となり動力を使わないのが特徴です。
水や熱媒を集熱器内に流し「お湯は水より軽い」という原理を利用して効率よく水を温めます
水を集熱器で直接温めるタイプでは、集熱器内で温められ比重が軽くなった水が貯湯槽へ戻り入れ替わりで貯湯槽内の冷たい水が集熱器に流れ込みます。
その水が温まるとまた貯湯槽へ戻ることを繰り返しにより貯湯槽に高温の湯を貯めていきます。
ポンプを使わず自然の原理で循環させているので自然循環式と呼ばれています。
お湯を使用した後は自動で水が補給されるため、特別な操作は必要ありません。
貯湯槽が満水になったときの機器全体の重さは300kg~400kgくらいになります。
メリット
ソーラーシステム(強制循環式)
ソーラーシステムは、集熱器と貯湯槽・蓄熱層が独立しているのが特徴です。
温められた熱媒や空気をポンプなどの動力によって循環させるため強制循環式と呼ばれます。
<液体式ソーラーシステム>
集熱器内には、直接水を流すのではなく熱媒となる不凍液が流れています。
集熱器で温めた不凍液を循環させ、地上などに設置した貯湯槽内の水を温めます。
不凍液を床下に循環させるなどして、暖房に利用できるシステムもあります。
パネル部とタンク部の温度差をセンサーで検知して、パネル部の温度の方が一定以上高くなったらポンプを動かして不凍液を循環させ、熱を回収するよう自動でコントロールしています。
スイッチのオン・オフなどの日常的な操作は必要ありません。
メリット
きく損なわない。
<空気式ソーラーシステム>
太陽の熱で空気を温めるシステムです。
屋根面や壁面に設けた集熱器内に空気を通し、太陽熱で温まった空気を床下に運び床を温めたり、室内に循環させて暖房に利用することができます。
温めた空気を給湯にも利用できるシステムもあります。